脂漏性皮膚炎の治し方をシャンプー選びから考える

かっぱ

脂漏性皮膚炎を治したいと考えているなら、シャンプー選びにも気を配らなければいけません。

なぜなら、数あるシャンプーの中には、脂漏性皮膚炎の症状を悪化させたり、逆に、和らげてくれたりするものがあるからです。

当然、脂漏性皮膚炎に悩んでいる方が選んでいきたいの後者ですよね。

当記事では、脂漏性皮膚炎の治し方を、シャンプー選びの観点から書いています。

末尾にて、脂漏性皮膚炎の対策におすすめのシャンプーをいくつか紹介しているので、一刻も早く症状を抑えたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

前提知識

本題に触れる前に、脂漏性皮膚炎について簡単におさらいしておきましょう。

脂漏性皮膚炎は、以下のような流れで発症します。

  1. 皮脂の過剰分泌
  2. 皮脂を餌とするマラセチア(頭皮のカビ)が増殖
  3. マラセチアのはたらきにより脂肪酸が発生
  4. 脂肪酸が頭皮を刺激して炎症が起こる

だいぶざっくりと説明していますが、脂漏性皮膚炎はだいたいこのような流れで生じ、時間の経過とともに少しずつ悪化していきます。

この1~4のプロセスのうち、シャンプー選びが関与してくるのは主に3と4です。「抗真菌シャンプーによりマラセチアの増殖を抑制する」「刺激の少ないシャンプーを選んで頭皮へのダメージを減らす」というのが、脂漏性皮膚炎対策をシャンプー視点から考えた場合の目的となります。

ただ、ここで1つ注意してほしいことがあります。

それは、シャンプーを変えただけでは脂漏性皮膚炎は治らないということです。

脂漏性皮膚炎が効果を発揮するのは上でいうと3と4だけです。つまり、脂漏性皮膚炎の対策シャンプーを使うことでフケや炎症を抑えることはできても、根本からの解決にはいたらないということです。

シャンプーで症状を抑えつつ、生活習慣や栄養面の見直しを図り、総合的に脂漏性皮膚炎を対策していく。この「総合的」というワードが、脂漏性皮膚炎対策にはとても重要になります。

生活習慣、栄養、そしてマラセチア自体への対策。これら3点をすべて意識しながら、対策にあたっていきましょう。

前提知識2

脂漏性皮膚炎の患者から敵視されやすい「皮脂」ですが、完全に悪者というわけでもありません。ある程度の皮脂は、頭皮の健康を保つためにも必要になります。

皮脂が増えすぎてしまうのは、脂漏性皮膚炎の直接の原因であるマラセチアの増殖にもつながるのであまり望ましいことではないですが、皮脂を減らしすぎてしまうのも、頭皮の健康を考える上ではあまり望ましくありません。

フケが多く出るからといって洗浄力の高いシャンプーでゴシゴシ頭を洗ったり、シャワーを浴びる回数を増やしてしまったりすると、逆にフケが増える原因になってしまうとも言われています。

脂漏性皮膚炎患者が避けるべきシャンプーの種類

それでは、前置きが長くなりましたが、本題に入っていきましょう。まずは脂漏性皮膚炎患者が避けるべきシャンプーから、まとめてみます。

洗浄力の強い石油系シャンプー

洗浄力の強いシャンプーは、刺激が強く、皮脂を必要以上に落としてしまうため、脂漏性皮膚炎の症状を悪化させる原因になります。石油系合成界面活性剤が使用されている石油系シャンプーは、洗浄力の強いシャンプーの代表格です。

石油系のシャンプーかどうかを見分ける方法は簡単です。容器の裏の成分表示を見た時に「硫酸」という文字があれば、石油系シャンプーです。コンビニやスーパーなどで販売されているシャンプーは、ほとんどが石油系シャンプーですね。

シャンプーの成分表示は、内容における割合の大きい順に並んでいます。シャンプーにおいてもっとも内容量の多い「水」のすぐそばに「ラウレス硫酸」「ラウリル硫酸」などの文字があった場合は、かなり石油系界面活性剤の濃度が高いと言えます。可能な限り避けていきましょう。

低刺激のアミノ酸シャンプーも相性が悪い?

刺激が強く、洗浄力の高い石油系シャンプーだけでなく、その逆の性質(低刺激・低洗浄力)を持つアミノ酸系シャンプーも、脂漏性皮膚炎とは相性が悪いと考える専門家もいます。

「低刺激なのにどうして?」と思う方もいるかもしれませんが、これは洗浄力の問題ですね。

洗浄力の低いアミノ酸系シャンプーでは、毛穴に詰まった皮脂を十分に取り除くことができません。毛穴に詰まった皮脂は頭皮に炎症を起こす原因にもなるので、ただでさえ皮脂の分泌量が多い脂漏性皮膚炎患者は、健常者よりさらにその点に気を配る必要があります。

ただ、同じアミノ酸系シャンプーの中でも、アミノ酸系界面活性剤の割合が高いものであれば、比較的高い洗浄力が期待できます。アミノ酸系シャンプーは、成分表示の中に「ココイル」「ラウロイル」などといった表記があります。これらが「水」の近くにあれば、アミノ酸系合成界面活性剤の濃度が高いアミノ酸系シャンプーなので、選んでもいいでしょう。

ただし、濃度の高いアミノ酸系シャンプーは、若干値段が張ります。

脂漏性皮膚炎患者が選ぶべきシャンプー

続いて、脂漏性皮膚炎患者が選ぶべきシャンプーについてまとめていきます。

アミノ酸系合成界面活性剤の割合が多い、アミノ酸系シャンプー

これについては先に概要を述べたので、詳細は省略させていただきます。

「水」のすぐ近くに「ココイル」「ラウロイル」の表記があるシャンプーは、適度な洗浄力があり、頭皮にも優しいので、脂漏性皮膚炎患者でも安心して使うことができます。

フケの原因が脂漏性皮膚炎によるものではなく、乾燥や敏感肌によるものである場合は、アミノ酸系合成界面活性剤のシャンプーに変えるだけで、症状が改善される場合があります。

石鹸系シャンプー

石油系でもなく、アミノ酸系でもないシャンプーです。主に動植物のあぶら(油脂・脂肪酸)を使って作られています。天然素材を使っていることと、長い歴史を持つ「石鹸」であることから、安定した人気を誇ります。

石鹸系シャンプーは、成分表示の中に「脂肪酸」という単語が多く含まれています。「植物名+脂肪酸」や、「脂肪酸カリウム」などと表記のあるシャンプーが、石鹸系シャンプーです。

石鹸系シャンプーは生分解性や安全性が高いというメリットがあります。

ワンポイント

いくら石鹸系シャンプーの安全性が高いといっても、石鹸でそのまま頭を洗ってしまうのは厳禁です。石鹸そのままの状態だと、皮脂を取る力が強すぎるので、頭皮に強い刺激を与えることになります。

抗真菌系の薬用シャンプー

脂漏性皮膚炎対策を第一に考えシャンプー選びをするのであれば、最もおすすめのシャンプー群です。

「真菌」というのはカビのこと。つまり、頭のカビであるマラセチアのことです。抗真菌系のシャンプーは、ただ頭皮に優しいだけでなく、マラセチアの増殖や活動を阻むために作られているので、他のシャンプーにはない脂漏性皮膚炎に対する効果が期待できます。

また、これらのシャンプーには皮脂の過剰分泌を抑えるような成分も配合されているので、フケ対策も同時に行うことができます。

抗真菌系の薬用シャンプーには以下のような成分が含まれています。

  • ケトコナゾール
  • ミコナゾール硝酸塩
  • シクロピロックス
  • 亜鉛(ジンク)ピリチオン
  • 硫化セレン
  • 硫黄

※ここに記載したのは一例です。

これらはどれも、抗真菌の効果がある抗真菌薬および抗真菌成分です。記事冒頭でも書いた通り、これらが含まれるシャンプーを使えば脂漏性皮膚炎が治るというわけではないですが、少なくとも、普通のシャンプーを使うよりは、マラセチアに対する抑制効果を期待することができます。

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